2021年2月22日(ネコの日😊)に法人を作り、2回目の決算を迎えました。
コンテンツ
収入・売上
営業利益で主だったものは下記の通りです。
項目 | 金額 |
ソフトウェア販売 | +1,632,700円 |
FX取引 | -1,647,330円 |
ソフトウェア販売
ソフトウェア販売は、ゴゴジャン様を通じてシステムトレードを販売している事業になります。こちらは事業目的の1つである「ソフトウェアの企画、開発、設計、販売及び保守」に該当します。
ソフトウェア | 本数 | 金額 |
オセアニアブラザーズ | 90本 | +1,632,700円 |
まだ1つしかシステムトレードをリリースできていないので、弊社唯一の商品が「オセアニアブラザーズ」です😅
ユーザーの皆さま、ご利用ありがとうございます。頂いた軍資金を電気代・機材代に回し、早く次のロジックをリリースできるよう頑張ります。
FX取引
法人の活動は全て「利益を上げるための活動」と見做されるので、個人とは違い国内FX・海外FXとも事業活動として扱われます。こちらは事業目的の「外国為替証拠金取引等の差金決済取引」に該当します。
個人だと海外FXでは総合課税になってしまいますが、法人だと法人税率が適用されるのも大きなメリットです。
また個人では確定損益に課税されますが、法人では評価損益に課税されます。つまり含み益/含み損を加味した額に対して、課税されるという意味です。
手法 | 期初証拠金 | 確定損益 | 評価損益 | 収支 |
オセアニアブラザーズ | 4.814,058円 | 8,766,376円 | 4.436,605円 | -377,453円 |
米国インデックス・リピート | 1,198,894円 | 1,426,901円 | 813,333円 | -385,561円 |
WC | 5,000$ | 2987.22$ | 1775.97$ | -3224.03$ |
GC | 5,000$ | 4978.48$ | 4978.48$ | -21.52$ |
その他 | - | -486,473円 |
オセアニアブラザーズは期初に確定損益571万円から始めて、1年で+306万円となりました。事業年度の最終日8月31日時点での含み損が大きく、評価損益は444万円です。
個人では確定損益である306万円に対して課税されてしまいますが、法人だと-38万円の赤字と見做されますので、結果節税に繋がります。
回帰性を頼みにこの後は利益になってくれるはずなのに、一時的に評価損益が膨らんでいるというだけで節税できたわけです。ロジック上、常に含み損を抱えるリピート系と法人は相性が良いと思います。
決算時(8月31日)の評価損益は444万円(-38万円)でしたが、記事公開時(11月28日)には916万円(+434万円)と急回復しています。次期は納税せざるを得ませんね😅💦
「オセアニアブラザーズ」複利 × リピート = FXで資産運用
また個人では損失を繰り越せるのは分離課税である国内FXのみで、総合課税である海外FXは損失繰り越しが出来ません。法人の場合は繰り越せますので、来期に利益が出たとしても今期の損失を繰り戻して控除することができます。
支出・経費
支出・経費は約143万円でした。主だったものは下記の通りです。
項目 | 金額 |
接待交際費 | -676,732円 |
減価償却費 | -500,000円 |
通信費 | -106,241円 |
寄付金 | -92,500円 |
旅費交通費 | -18,010円 |
その他 | -32,001円 |
法人税 | -70,000円 |
接待交際費
接待交際費は約68万円でした。営業活動・情報収集活動による支出です。色々な個人事業主の方や会社員の方と交流し、事業や投資についての情報交換ができました。
減価償却費
自分は個人事業主としてソフトウェア開発を行い、それを法人に譲渡して保守・運用するというスタイルを取っています。
個人から法人へソフトウェア資産を譲渡しますので、法人からすれば経費になります。
個人側は譲渡所得となり総合課税になります。法人側で減った分、個人の収入が増えてしまうので税率的には不利になり節税に繋がらないと思いきや、譲渡所得は50万円まで控除が使えます。
従って年間の合計譲渡額を50万円に抑えることができれば、結果として節税することができます。契約書を作るので、別途印紙代は必要になりますが微々たるものです。
米国・インデックスリピートと、仲値トレードロジックを個人から法人へ譲渡し、運用してロビンスカップを戦ったり販売に向けた準備を進めています。
通信費
法人契約に切り替えたdocomoスマホ代金、法人で契約しているfreee会計・freee申告・IP電話代です。
スマホ代金については、個人事業主の家事按分だと数割しか経費化できていなかったところが、法人だと全額を経費化することができます。
寄付金
個人の寄付では、ふるさと納税・公益社団法人・認定NPO法人など以外への寄付は、税額控除を受けることができません。
法人ではこれら以外に一般の寄付金が、一定限度まで損金に算入できます。
一般寄付金
資本金額 ×(当期月数 ÷ 12)×(2.5 ÷ 1,000)= a
所得金額 ×(2.5 ÷ 1,000)= b
(a + b)× 0.25 = 損金算入限度額
上記が一般寄付金の損金算入限度額です。法人から認定NPO法人に対しては、一般寄付金とは別に下記の特別損金算入限度額が利用できます。
特別損金算入限度額
資本金額 ×(当期月数 ÷ 12)×(3.75 ÷ 1,000)= a
所得金額 ×(6.25 ÷ 1,000)= b
(a + b)× 0.5 = 損金算入限度額
資本金が300万円、所得金額がゼロ(または赤字)の場合は、上記2つの式より7,500円までが損金として算入できます。
この制度を利用して、ウクライナ情勢が悪化した2月にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)へ10万円の寄付をさせて頂きました。
このうち7,500円が控除され92,500円が自社負担ということですね。良いシステムだと思いますが、もっと限度額が多ければ日本にも寄付文化が根付くかも知れません💦
法人だと一般の寄付ができるのは大きなメリットではありますが、節税面から考えると個人の「ふるさと納税」の方が使い勝手が良い気がします。
法人税
以上の計算から、今期の法人税は70,000円ちょうどとなりました。
赤字なので法人税はゼロなので、法人税均等割額のみとなります。
資産・負債
役員(自分)より、約407万円の借入金を作りました。昨年の分も含め、トータルで個人から法人へ742万円貸しています。
資本金の300万円と合わせて、FXの証拠金など活動資金になっています。自分との数字だけのやりとりなので節税には繋がりませんが、調整弁として利用できてとても便利です。
節税できたのか?
法人を作ろうと決心した2020年に個人で納めた申告納税額が約55万円だったことを考えると、法人税7万円は直感的に節税できたと考えられます。
法人を作らなければ発生しなかった費用もあるので、詳しく見て見ましょう。
売上・ソフトウェア販売
約163万円のソフトウェア販売による売上です。個人事業主の実効税率を30%と仮定すると、約49万円の税金がかかることになります。
法人の実効税率を24.81%とすると約41万円で済みます。つまり約8万円の節税になったということです。
売上・FX取引
個人の場合、国内FXの取引は申告分離課税で約20%の税率になりますが、海外FXは雑所得扱いで総合課税となります。
しかも個人は評価損益でなく確定損益に対して課税されますので、リピート系FXの含み損が活用できません。本来であれば約71万円の税金支払いが必要になったはずです。
法人の場合は法人税率が適用され、何より大きいのが評価損益に対して課税されますので、今期はマイナスになり約121万円の赤字を作ることができました。
この金額をソフトウェア販売のプラスから引くことができますので、本来かかったであろう法人税率分の約42万円が節税されました。
トータルで約114万円が節税できたことになります。法人なのでこの赤字は来期以降に黒字が出た時に打ち消すことができ、将来的な節税に繋がります。
経費・通信費
法人契約のfreee会計・freee申告は、法人を作らなければ発生しなかった費用ですので、約5万円のマイナスです。
個人事業主でスマホ代を払っていた場合、家事按分で4割を経費化していましたので約2万円の経費を作ることができたはずです。
法人契約では全額経費になりますので、約6万円の経費を作ることができました。差額と税率を考慮すると7千円が節税できた計算になります。
経費・譲渡費用
個人から法人への譲渡費用50万円は、法人がなければ作れなかった経費です。
税金・法人税均等割
法人税均等割は、決算が黒字か赤字かに関わらず必ず払わなければならない税金です。
合計節税額
合計でいくら節税できたかを計算してみます。
項目 | 個人と比較した節税額 |
売上・ソフトウェア販売 | +84,737円 |
売上・FX取引 | +1,135,933円 |
経費・通信費 | -46,267円 |
経費・譲渡費用 | +500,000円 |
税金・法人税均等割 | -70,000円 |
こちらの通り、個人で活動した場合の実効税率を30%、法人の実効税率を24.81%と考えて差額を見ると、約115万円の節税ができたと考えられます。個人の実効税率が25%だとしても、約95万円の節税効果が見込めます。
特にFX取引に関する税金の比率が高く、引き続きリピート系を運用することを考えると再現性が高い方法と言えそうです。
これを法人でなく個人でやっていた場合、サラリーマンの収入に対しての源泉徴収の他に申告納税をする必要があったわけです。
ソフトウェア販売とFX取引の確定損益だけで計算しても、申告納税額が約120万円になります。ゾッとしますね😅
申告と納税
書類ができたので、申告と納税を行いました。
電子申告
普段から会計はfreee会計を行っていましたので、申告書類は簡単に作成することができました。
法人税の申告にはfreee会計に加えて、freee申告というサービスが必要になります。自宅からマイナンバーカードで電子申告できました。
国税のe-Taxも地方税のeLTAXも平日しか動いていないので注意しましょう。特にeLTAXは平日8:30以降なので注意が必要です。
人手を介さないシステムなのに、お役所仕事なのはなぜでしょうか😅
デジタル庁に頑張ってもらい、24時間365日でオンライン受付にして欲しいです。
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法人税の納税
法人税と地方法人税はe-taxを経由して、国税クレジットお支払いサイトからクレジットカード納付が可能です。
今年は法人税納付は有りませんが、メモのみ残しておきます。
- e-taxにログインする
- 送信結果・お知らせを選ぶ(3つの丸の右側)
- メッセージボックス一覧を選ぶ
- 納付情報登録依頼というメッセージを選ぶ
- クレジットカード納付を選ぶ
- 国税クレジットカードお支払いサイトで支払う
支払い手数料は10,000円の納付につきで約83円(税込)が必要になります。
1%のポイントが付くクレジットカードで支払えば、少しだけお得ですね。カード利用により信用も蓄積されますし、手数料は経費化が可能です。
その他の納税
その他の税金は法人都道府県民税・事業税・特別法人事業税です。
今回は赤字ですので法人税均等割の7万円のみの納付になります。
こちらはe-taxではなくeLTAXを使うのですが、クレジットカード納付はできず銀行口座からの振り込みになります。
そしてネット銀行はあまり対応していないというのが現状です。
個人とは異なり法人の場合、大手の銀行は口座維持手数料として毎月数千円必要になりますが、楽天銀行であれば無料で作ることができeLTAX対応なので活用しましょう。
- eLTAXにログインする
- 「納税メニュー」から納付情報発行依頼の「電子申告連動」を選択
- 条件を設定してfreee申告から申告した案件を選択
- 諸々選択して「送信」し、納税メニューに戻る
- 「納付情報発行以来の確認・納付」を選択
- 納付可となっている納付情報を選択
- 諸々確認して「インターネットバンキング」を選択
- 「次へ」を押す ※ウェブブラウザ側でポップアップを許可していないと、何も起こらないので注意
- 金融機関のサイトから、振込を行う
還付
今期は赤字になったので、前期に収めた税金を少しだけ還付してもらいましょう。
還付請求額
①法人税
Max(欠損事業年度の欠損金額 ÷ 還付事業年度の所得金額, 1.0)= a
法人税還付額 = 還付所得事業年度の法人税額 × a = b
②地方法人税
地方法人税還付額 = b × 4.4%
還付事業年度が前期、欠損事業年度が今期です。
aの割合は前期の所得金額を上回ることはできないので、1.0となります。つまり前期に納税した法人税額である25,300円と地方法人税額2,500円が満額還付されるというわけです。
9月5日に提出、書類不備があり10月6日に再提出し、少し時間はかかりましたが11月28日に還付されました。
今期の目標の振り返り
目標は3つ設定していましたが、いづれも達成できませんでした。
目標①「ソフトウェア商品 第2弾リリース」については、惜しいところまでは進められています。2つのロジックを個人から法人に移しフォワードテスト中です。
目標②「コンテストで入賞」については、ロビンスカップのWorld CupとGlobal Cupを戦っていますが、正直難しそうです。
特に2022年初めから、ウクライナショックに始まり米国景気後退懸念が継続しており、基本「買い」のロジックでは戦えない年だったと思っています。
かなり経験値は積めたので次に生かしたいところです。
目標③「家賃の経費化」については、色々と調べましたが想定が甘かったと言わざるを得ません。
そもそも「事務所利用可」の物件が少なくかなり居住条件を妥協せざるを得ない事、法人契約は決算書で審査されるため節税のための法人は審査が通りにくいことが挙げられます。
かといって審査を通すために所得を上げてしまっては、節税に繋がらず本末転倒です。
賃貸やローンではなく、資金を貯めて不動産を購入するのが正しいのでしょう。将来的な目標ですね😊
経費については営業活動・情報収集活動による接待交際費である程度カバーできたので、良しとしましょう。
来期の目標
来期の事業年度は2022年9月1日~2023年8月31日、つまりもう始まっています。目標はシンプルに1つです。
目標「ソフトウェア商品 第2弾リリース」
出す出す詐欺みたいになっていますが、来期こそリリースしたいところです。
オセアニアブラザーズに加えて安心して利用してもらえる第2弾をリリースして、ポートフォリオを組んで運用できるようにしたいと思います。
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