オセアニアブラザーズ・回帰性



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「オセアニアブラザーズ」複利 × リピート = FXで資産運用

「オセアニアブラザーズ」ではオセアニア通貨、つまりオーストラリア・ドル(豪ドル)とニュージーランド・ドル(NZドル)の通貨ペアを対象にしています。

ここでは豪ドルとNZドルの通貨ペアが、なぜ回帰性が強いのかについて見ていきましょう。

歴史的な理由

オーストラリアとニュージーランドの国旗は非常に似ていますよね。

左上にイギリスの国旗である「ユニオンジャック」をあしらっていることからも分かるように、両国とも元来はイギリスの植民地でした。

イギリスから独立した現在もイギリス連邦に属しており、イギリスのエリザベス女王はオーストラリアとニュージーランドの国家元首でもあります。

現在は宗主国と植民地という関係性ではなく、あくまでも共通の国家元首を仰ぐ独立国家という存在です。日本の天皇と同様に「君臨すれど統治せず」というスタイルです。

地理的な理由

オーストラリアとニュージーランドは、地理も共通点があります。

どちらも日本の真南、南半球のオセアニアと呼ばれる地域に存在します。

両国のGDPや人口を比較したのが下記の表です。

各項目の比率は5~7倍ほどで、規模としてはオーストラリアの方が大きいため、国家元首のいるイギリスを親とした場合、オーストラリアを兄、ニュージーランドを弟と見立てて、豪ドル/NZドルをトレードするシステムトレードを「オセアニアブラザーズ」と名付けました😎

兄が弟を下回ることはほぼないため、豪ドル/NZドルのレートが1.0を下回ることも歴史的にも数回しかありません。あったとしても非常に限られた期間で、チャートは元に戻りました。

かと言って地政学リスクが似ているため大きく上回ることも少なく、7年近くもの間1.0から1.14の間でレンジを形成しています。この回帰性の高さが、リピート系FXと呼ばれるシステムトレードには非常に都合が良いと言えます。

経済的な理由

両国の回帰性の強さを説明するにあたり、歴史・地理に加えて、非常に大きな役割を果たすのが経済的な理由です。

下記は両国の輸出額のランキングです。オーストラリアは3割以上、ニュージーランドは2割以上を中国に輸出しています。

同様に輸入も、両国とも中国がトップです。

以上のように最大の輸出国かつ輸入国である中国経済の影響を同様に受けることから、両国の地政学的なリスクは似通っており、豪ドル/NZドルの通貨ペアも長年一定のレンジ内にいると考えられます。

チャート変動要因①「中国依存度」

両国には歴史・地理・経済と共通点も多いですが、いくつか異なる点もあり、豪ドル/NZドルのチャートを変動させる要因となります。

1つ目の要因は「中国依存度」の違いです。

オーストラリアが中国に依存する輸出の割合は33.5%、ニュージーランドは22.4%です。両国にとって中国は最大の貿易相手国であるものの、オーストラリアの方が中国依存度が高く、諸問題に振り回されることからオーストラリア国内でも問題になっています。

この中国依存度の違いから、中国の好材料・悪材料ともに、よりオーストラリアが強く影響力を受けることで、豪ドル/NZドルのチャートも変動します。米中貿易戦争・香港民主化運動・新型コロナウィルスなどがチャートを変動させる要因となりました。

チャート変動要因②「資源国違い」

2つ目の要因は「資源国」だが違う資源であることです。

コロナの影響で両国とも政策金利は落ち込んでしまいましたが、2019年頃まではオーストラリア・ニュージーランドとも資源国通貨として、高金利を保っておりスワップポイント投資先としても人気がありました。

ですが一言に「資源国」と言っても、大きな違いがあります。

オーストラリアの輸出品目は鉄鉱石・石炭・鉱物がメインです。これに対してニュージーランドは乳製品・木材・農林水産物がメインです。このように両国とも資源国ではありますが、オーストラリアは鉱物資源国であるのに対してニュージーランドは農林水産資源国です。

従って鉱物や農林水産物の国際的な需給によって、豪ドル/NZドルは影響を受けます。

鉱物資源国の場合

2020年夏現在ではコロナが「織り込み済み」となり、秋には大統領選挙も控えていることから再び米中貿易戦争の悪化に対して懸念が高まっています。

中国依存度のルールからするとチャートは再び下がりそうなものですが、コロナ禍では安全資産である「金」が高騰しています。

オーストラリアは鉱物資源国で、中国に次いで世界2位の金産出量を誇ることから、チャートが上昇しています。これが鉱物資源国だけが受ける影響です。

農林水産資源国の場合

ニュージーランドは農林水産物で天候の影響を受けやすいことから、過去には猛暑で乳製品の生産が減少し、経済の発展が抑制されたこともありました。また国際的な乳製品の価格指数にも強く影響を受けます。

これが農林水産資源国だけが受ける影響です。

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